突然ですが、カイリューは好きですか?
キャラクターとして見るなら私は大好きです。
優しそうな顔つき、まんまるとしたボディ。おまけに強くて愛嬌があって、かわいい。ヨッシーによく似たこの可愛いドラゴンを嫌いになるわけがありません。
ただ、対戦面における今作のカイリュー。あまりにも強すぎる。選出画面で見るのも嫌だし、できれば戦いたくもない。
この記事は、そんなカイリューと戦うのが嫌いなトレーナーが、カイリューだらけの環境でレート2000を達成した変遷をまとめたものです。
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はじめに
はじめましてラムカです。SVシーズン9お疲れ様でした。こちらが今回使用した構築になります。
コンセプト
1.カイリューを呼ばない
2.サイクル戦で戦う
3.相手に先にテラスタルを使わせる
構築経緯
カイリューが怖い。…何をしてくるか、何を持ってるか、何テラスタルを切るのか、全く読めない。現に、このポケモンに59000位、レートは13XXまで落とされてしまった。もう8/26。最終日まで時間がない。ヤツはバケモンだ。このポケモンと毎試合まともに戦って勝つのはとても限界がある。なら、どうする…?
そうだ。
「カイリューが選出されないほど、カイリューに特化したパーティーを作ればいい。」
①考察の始発点は、電磁波エアスラカイリューを完封するところから。このカイリューに絶対突破されることのないに目をつけた。このポケモンであれば、飛行テラスカイリュー全般にも強い選出圧力をかけることができる。
②次はハチマキカイリューに強くしたい。サンダーと合わせて、じしんとげきりん、しんそくを無効にできるを採用した。遅いカイリューなら一回ぐらい竜舞を積まれても安心。
③竜舞カイリューは数も多く、もっと強い対策が必須。天然を採用して、さらにカイリューの選出を苦しめる。ここまでしてもまだ足りない。
④みがわりや炎の渦の絡め手タイプのカイリューにも隙を見せてはいけない。のつららばりでマルスケや身代わり共々貫通してやりたい。
とカイリューへの殺意で構築を組んでいき、気づいたら『セグカミラッシャ+サンダー』の並びが完成した。
⑤ここからは真面目に補完枠。セグカミラッシャの弱い点は、毒菱軸と受け構築。対毒菱にもなり、スタンパのサフゴやハバカミを積みの起点に全抜きを狙える、ブーツを履いたを採用。
⑥最後に、電気の一貫を切るステロ要員としてを採用していたが、このポケモンが原因で毒菱を撒かれることが多く、3桁順位に突入したあたりでに変更した。最後に苦手な受け構築への対策枠が埋まり、構築が完成した。
個体紹介
セグレイブ@とつげきチョッキ
テラスタイプ:じめん
207(132)-216(252)-112-×-106-123(124)
調整:A特化 準速70族抜き あまりH
選出数:37/62 25勝12敗
▷見せ合いでを並べてカイリューへ圧力をかけている。セグを初手に置くと、相手に初手にテラスタルを切らせる対戦が多かった。初手でドラゴンタイプと対面した際は、大体お互いテラスタルを切る。技構成はどの技も打つ機会が多くこれで良かった。水にこそ弱いが、気になる点はそれぐらいで対特殊、対ドラゴンで積極的に選出した。ちなみに、前期霊統一で最終2桁を達成されたゴンさんから頂いた個体だったりする。
ハバタクカミ@きあいのタスキ
テラスタイプ:ゴースト
131(4)-×-75-187(252)-155-205(252)
ムーンフォース/たたりめ/でんじは/いたみわけ
調整:CSぶっぱ
選出数:53/62 35勝18敗
▷前期、初手に置いて相手のテラスタルを誘発できる性能が強いと感じたタスキのハバタクカミ。ミラーも電磁波たたりめで処理が可能。霊テラスは削るのが難しいチョッキ持ち()を相手の想定外から大きく削ったり、に対して火力がギリギリ届くようになるのが偉かった。電磁波を打って裏のガモスに繋げる動きも強く、対面性能も起点作り性能も高かった。環境的に素早さを落としたやが多かったのか、上から動く機会も多かった。痛み分けは滅びと選択。
ヘイラッシャ@たべのこし
テラスタイプ:フェアリー
225-121(4)-183(252)-×-117(252)-55
ウェーブタックル/ボディプレス/のろい/あくび
調整:B特化。 限界までDを振りあまりA。
選出数:21/62 16勝5敗
▷への処理を早めるためB特化でボディプレスの採用。鈍いで物理相手を詰ませる動きが強かった。もともとHBだったが、裏に特殊がいると積んでも突破されるため、Dにも厚く振りBD振りとなった。H無振りだと16n+1で残飯効率がいい。身代わりビルドの水を鈍いで積みの起点に仕返すことができた。あくびはステロ持ちと組んでいた時の名残。あんまり使わなかった。
サンダー@ゴツゴツメット
テラスタイプ:はがね
197(252)-×-143(196)-146(4)-115(36)-123(20)
ほうでん/ぼうふう/ボルトチェンジ/はねやすめ
調整:準速70族抜き。おくびょうのムンフォを84%で2回耐え。できるだけBを高くしてあまりC。
選出数:26/62 19勝7敗
▷物理耐久を甘えているため、水が受からないサンダー。3桁に入ってからや水軸のサイクル戦が多くなり、選出率も上がっていった。鋼テラスは不利を取るやへの行動回数を増やすため。暴風はへの打点として必要だった。大事な場面では一回も外さなかった。偉い。少しSを振ったため、役割対象を上から攻撃する機会も多かった。
ウルガモス@あつぞこブーツ
テラスタイプ:フェアリー
191(244)-×-124(220)-155-125-126(44)
調整:S↑で準速135族抜き。S↑↑で最速スカーフ100族抜き。あまりHB。
選出数:27/62 17勝10敗
▷シーズン2からずっと信頼してるポケモン。HBに寄せることで、のハチマキ神速やの不意打ちが半分入らない。先制技で縛られにくく、朝の日差しで体力管理もしやすいため、積みエースとして非常に優れていた。蝶舞をのアンコールで縛られても上を取りながら対面で勝つ強さを秘めている。妖テラスは攻撃性能はもちろんのこと、のドラテやの巨剣突撃を無効にしたり、弱点を減らして蝶舞の起点相手を増やす利点もあった。火力不足は否めないが、個人的にレギュD環境の結論調整。
ガチグマ@かえんだま
テラスタイプ:ゴースト
223(140)-205(212)-126(4)-×-108(60)-82(92)
じしん/からげんき/ドレインパンチ/なげつける
調整:4振り60族抜き。妖テラスメガネ臆病のムンフォ確定耐え。Aをできるだけ高くしてあまりB。
選出数:7戦 2勝5敗
▷最後に入ってきたクマ。構築上苦手な毒菱撒きのの選出を抑え、の高耐久ポケモンを破壊してくれた。自慢の耐久調整は控えめメガネカミの妖テラムンフォで散っていったが、おかげで控えめカミに気付けたし、最終日の付け焼き刃の調整としては悪くなかった。色違い個体を貰ったので、この機会に活躍させることができてよかった。
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ところで…。このポケモン。
この構築で62戦しての被選出数は、12回。確率でいうと2割を切っていた。カイリューが使用率1位の環境で、カイリューにあんまり困ることなく対戦ができて内心ホッとしている。
基本選出
対戦相手の構築を見て、を通すか、サイクル戦で戦うかを選択する。
基本的に初手にセグレイブかハバタクカミを選出して、相手のテラスタルを誘い、裏で詰めやすくする。
対BIG6(上位ポケモンスタンパ)
初手
→@1(or)
対サイクル系構築(とんぼサイクルなど)
初手or
→@2(から選択)
受け構築
初手
→@1(or)
重いポケモン
水ウーラオス 水
こちらが初手に置くとに毒テラスやタスキ持ちだと両方に有利を取れる。さらにサンダーが耐久を甘えてるため、水ラオスの水流連打を後出しで受けられない。を投げる、を上手く合わせる、先にで蝶舞を積む、などで立ち回りや選出でカバーした。
のタスキが潰されて、テラス込みで考えると突破が非常に困難だった。サイクルベースのためステロもキツイ。
毒菱系構築
が撒く場合は、ウルガモスで倒すことができるが、のガモスで相手が厳しい場合はほとんど負けた。を入れてからは以前ほど弱くはない。
受けポケモン、受け構築
瞬間火力が乏しいため突破ができなかった。こちらもが入ってからは、相手の受けポケモンが牽制できて戦いやすくなったが、受け構築は相変わらず切り気味だった。
結果
最終日午前7時に最終332位/R2005を達成。S1で2100を取った際には最終3桁にも満たなかったため、大きな成長を感じて、とても嬉しかった。
8/26に59000位に落ちてからは、試合中に感じたことや、対戦のながれ、敗因を全てメモして、後で見返して次に繋がるようにした。ただに負けた際に、どうメモに書き表せばいいかわからなかった。どの択を取っても、テラスタル+カイリューという不安定かつ無限の勝ち筋を持ったポケモンには反省のしようがなかった。これが理由で、強すぎるカイリューを避けるパーティーを考えたのが始まり。真正面から戦わないため、強い選択とは言えないが、これが見つけた戦い方、カイリューとの付き合い方だった。
構築の原案が完成したのが8/31の昼で、そこから対戦をしながら短い時間で試行錯誤を重ねて、レート2000を達成することができた。
最後に
剣盾s18の頃に初めてレート2000を達成した際にカイリューにはお世話になったので、そこまで嫌いではないし、むしろ好きです。
王位復権というタイトルはレギュB環境で一時代を築いたセグカミラッシャと剣盾で暴れ回ったサンダーたちで、レギュD環境1位のカイリューに勝つ…的な意図でつけました。タイトルのインパクトに比べて戦績は振るってないですが…。
ここまでのご精読ありがとうございました。
Special thanks
50000位後半で苦しんでる時に、自身の構築を差し伸べてくれたシロワニさん。
→今期、視点を変えて頑張ろうと思ったきっかけです。あのまま負け続けていたら、今期は諦めて惰性でやっていました。本当に感謝してます。
50000位台で彷徨ってるときに、シンプルで勝ちやすい対面構築を差し伸べてくれたべるごみさん。
→この構築でレート1600台まで上げることができました。ここで今期の対面構築の強みと弱みを把握できました。ありがとうございます。
前期今期ともに最終日に一緒に潜ってくれた旅人さん。
→最終日のつらさを2期連続で分かち合った。最終日にガチグマの提案をしてくれてありがとう。来期も一緒にがんばろう。
交換会で色ガチグマをくれたむらびとさん。
→普段から、数えきれないほどたくさんの色違いをありがとう。これからも企画でお世話になります!
毎シーズンランクマを最後まで潜ってくれる、すーけんさん、シンゲンさん、CLEARさん。
→最終日のランクマツイートを見るたびに力を貰ってます。同じ時間帯に潜ってる仲間がいるのは凄く心強いです。これからもよろしくお願いします!
そして、いつも応援してくれる皆様、この記事を読んでくれた皆様、ありがとうございました。